介護業界では、若い世代から40代・50代・60代でも多くの方が活躍しています。
多職種からの転職も多い介護業界は一体何歳まで働くことが可能なのでしょうか?
今回は、介護の転職は何歳まで可能なのかについて解説していきます。
介護業界で働く人の年齢について!
介護業界全体としての平均年齢は約45.9歳と言われています。また、介護職に従事している人の平均年齢は約42歳と言われています。
介護業界全体での性別で見てみると、男性は35歳から40歳未満が多く、女性は40歳から45歳未満が多いと言われています。
つまり、介護職は約40歳代の方々が従事していることが多く、他の業界に比べると圧倒的に若い世代が少ないという現状です。
介護職は何歳まで働けるの?
現在の日本社会では少子高齢化が進むなか、年齢が50代・60代の方も働き続けられることができるように「高年齢者雇用安定法」があり、働く意欲のある者が誰でも年齢にかかわりなく能力を発揮できるように環境整備を図った法律があります。
つまり、介護業界において、「何歳まで?」というのはありません。
近年では、70歳以上の就労者も増えてきており介護業界でも活躍されています。
50代・60代のにおすすめの転職先は?
介護業界において、何歳でも挑戦できる資格として「介護職員初任者研修」または「介護職員実務者研修」「介護福祉士」「介護支援専門員」など他にも多数あります。
経験を積むほどに取得可能な資格も多数あり、50代、60代からでも取得される方は少なくありません。活躍の場としては施設の種類によって様々ありますが、「特別養護老人ホーム」や「老人保健施設」「グループホーム」など、ご高齢者様がご入居されている施設に関しては夜勤や身体介護が多く、高齢な介護従事者にとっては体力的にも大変かと思われます。一方で「通所介護施設」や「通所リハビリテーション」等に関しては、身体的な介護は少なく、夜勤もなく、送迎などの業務内容も含まれる為、50代60代の方々には、「通所型」の施設の方が向いているかと思われます。
その他、活躍できる場として!
また、介護業界では介護支援専門員(ケアマネージャー)という資格を取得すれば、身体的な介護は行わずに、介護や支援を必要とする方の相談や心身に応じたサービス提供を受けられるようにケアプランを作成し、各職種と連絡調整を行うことを業務とされるものもあります。介護支援専門員(ケアマネージャー)の全国的な平均年齢は約50.9歳です。介護経験を積んで資格を取得すればスキルも給与もアップします。しかし、介護支援専門員(ケアマネージャー)を取得するには介護福祉士を持っていたとしても最低5年は実務経験が必要になってきます。また、無資格から取得を目指すには、最短でも8年はかかります。まずは「介護職員初任者研修」、「介護福祉士実務者研修」を受け「介護福祉士」を取得する流れが最適(おすすめ)です。
「介護職員初任者研修」と「介護福祉士実務者研修」に関しては、受験資格の要件はありませんので誰でも受験が可能です。
介護職の転職は何歳まで可能?
介護職にとって大切なことは、常に相手に思いやりを持ち、傾聴、共感、受容を持って個人に寄り添った介護がとても重要です。そして、お世話をしてあげているという意識ではなく、お世話をさせて頂いているという意識を持って介護を行うことを忘れてはいけません。その点で言えば介護職は若い世代の方よりかは、ある程度人生経験を持った介護職の人の方が高齢者様にとっては安心材料の1つだと言えます。また、会話でも経験豊富な方の方が話の話題が膨らみ会話が弾むことも多いかと思われますし、高齢者様自身もご自身の人生相談をするのであれば、20代・30代の方より40代・50代の方に人生相談に乗って頂いた方が安心して任せられることはあるかと思われます。であることから、介護職での適齢は40代から50代・60代の方々が適していることが多くあるかと思われます。しかしその一方で若い世代の方々もやはり介護の業界ではとても必要な人材で、身体介護や夜間の多い介護業務では、体力面や精神面、力仕事やパソコンを使った作業など、若い世代の方々の知識や能力も必要となります。よって、適齢は幅広く20代から60代、70代までと活躍できる業界であるとい言えます。
介護職は安心して働ける!
介護職には様々な勤務形態が存在します。正社員をはじめ、アルバイトやパートタイマー、派遣や短時間での勤務など職場によっては勤務時間帯が何パターンにも分かれているところが多くあります。ですので、自分の都合の良い時間帯に合った勤務が組みやすい所も介護業界ならではの働きやすさがあります。また、入浴専属、送迎専門、リハビリ専門など、役割によって勤務形態が違っていることもあります。ですので、ご自身ができる事、できないことなども合わせて選択ができます。自身の生活スタイルと照らし合わせながら働ける利点は主婦の方や体力的にもきつい方、ちょっとだけ働きたい方などにとってはとても働きやすい環境だと思います。
介護職への転職は自身の生活に役立ちます!
人はいつの日か、介護を受けなければ生活ができなくなってしまうことは誰にでも起こりうることだと思います。特に自分の両親や自分自身の事などで「介護ってどうしたらしてもらえるの?」「どこで手続きしたらいいの?」など分からないことで不安を抱いてしまうこともあるかと思います。介護職に転職することで、介護の知識だけでなく、制度や仕組みなども学ぶ事ができ、いざ自分自身の家族・親族で介護が必要になった時でも安心して介護を受けることができます。介護について、年齢が若い時に知っていれば将来の役に立ちますし、高齢の従事者であっても介護の仕組みや制度を知る事で安心して今後の生活を送ることができます。
まとめ
40代・50代の年齢の方々にとって、またそれ以上の方々にとって介護職をするにあたっては、人生経験が豊富であることから職場のルールや規則について戸惑うことがあったり、プライドが邪魔することがあったりすることもあるかもしれません。また、20代、30代と若い世代の方々からすると人生経験が浅いことから、高齢者様に無関心な態度をとってしまったり、子ども扱いや言葉使いを間違ったりすることもあるかもしれません。しかし、若い世代の方々、中高年、高年齢の方々、それぞれにも良い点があります。若い世代の方々だからこそ体力があり業務をカバーでき効率よく遂行できることもあります。また、高齢者様は若い方を見ると元気が出て喜ばれます。中高年、高年齢者の方々にとっては基本的なマナーはもちろんのこと、落ち着きや安心感など年齢を重ねている分だけの頼りがいがあります。介護職はどの年代でも活躍できる場が多くあり、資格や研修などもたくさんある為、若年層から高年齢者層までもしっかりと学ぶ事ができ、遅いスタートだったとしても誰でもできることから始められ、都合に合った勤務体制で仕事も始められます。介護をするにあたっての年齢は関係なく、幅広い年齢層の方々とともに働くことができますし、何歳であっても挑戦しやすいお仕事だと言えるしょう。介護に少しでも関心があればやってみるべきだと思います。